はざまに生きる、春

小向春と屋内透。

グレーゾーンと発達障害の二人が主人公の映画を観た。1回目は春がグレーゾーンだとは気づかずに観ていて、2回目に観たときに気づいた。帰宅した彼が「ただいま」と言ったことにも気づかず、資料を読むことに集中してる春は、肩に手を乗せられることで初めて帰宅した彼に気づく。

会社でも人と同じような成果が上げられず、自分でも「何故なんだろう」と悶々としているのが日常だ。本人は自分がグレーゾーンだとは気づいていない。そんな春の周りには、いつも助けてくれる同僚や恋人がいる。きっと誰の周りにも、心やさしい人は必ずいる。

切ないくらいに春が屋内に惹かれたのは、屋内の中に自分を見たからだろうか?

最終的に屋内と距離を置くことを決めたときに、自分がグレーゾーンだということを自覚したのだろうか。

個人的に非常に関心のある題材なので、色々考えさせられる良い映画だった。

以前、宮崎駿さんが言っていた言葉を思い出した。

自分の才能を見極めるとういのは、一番恐ろしいこと。辛い時もある、買い被るときもある。その間に揺れ動きながら、限定された範囲で自分のアイデアを詰め込んで成果を上げれば、その次に発する言葉が力を帯びる

努力して自分を見極めつつ、周りに助けてもらうべき時は意固地にならず助けを乞う。

上手くバランスが取れれば少し楽になるかもしれない。

はざまに生きる、春
出版社で雑誌編集者として働く小向春(小西桜子)は、仕事も恋もうまくいかない日々を送っていた。ある日、春は取材で、「青い絵しか描かない」ことで有名な画家・屋内透(宮沢氷魚)と出会う。思ったことをストレートに口にし、感情を隠すことなく嘘がつけな...

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