仕事が面倒になり先延ばししてしまう。ネット記事やビジネス関係の本ではこれに関するものが多いから、誰しも先延ばししてしまいがちなのだろう。しかし、人それぞれの認知の仕方の違いで人生を通しての悩みになってしまう人もいれば、毎回のように期限ギリギリになっても恒例行事のように乗り越え、過ぎ去れば改善策も打たずに忘れてしまう人もいる。私もそういう種類の人間“だった”。
”だった”のは、47歳までだ。それまでは慢性的な睡眠不足でも体力もメンタルもそれほど落ちることはなく(今思うと感覚が麻痺していたのだと思う)2~3日で回復していたが、そうもいかなくなってきた。たぶんあれは軽い“うつ”なのだと思うが、考えることが何もかもネガティブになり、会社に辞表を出すくらいにまで落ち込んだ。会社は「とにかく1週間くらい休め」とういので、休んだ。この時からだ、このままではダメだなと思ったのは。
どうすれば生活リズムを崩さずに集中するタスクを完了させることができるのか?この根本を辿れば、なぜ人は変われないのか?という問題に行き着く。これはホメオスタシス(恒常性維持機能)の働きで、人間は常に体温を36~37℃に維持する機能を持っている。これは言い換えれば“脳が変化を嫌っている”ということだ。先延ばしにしてしまうのは“本能”だということをまず受容することが大事だ。変に生真面目な人(私のような不器用で要領が悪い)は、先延ばしにしてしまう自分自身を酷評してしまい、無駄な時間が発生してしまう。悩んでいるほど人生長くはないのに。
時間の弛緩効果=現在バイアス+将来バイアス
締め切り期限が遠いと「まだまだ先の話だな」と思う。これは疑いのない事実だ。こうなると、緊急性や重要性が下がり、やらなければならないことに対するプレッシャーを感じにくくなってしまう。ここでまず“先延ばし”が発生する。ここから期日が収縮していくとともに、やらなければいけないことは知らず知らずのうちに膨張していく。近くにある居心地の良さや快楽を優先し、将来の利益や合理性を軽視してしまう。漠然と「何とかなるだろう」と自動的に思考が完了してしまう。この時点で負け戦を覚悟しなくてはならないのだ。そしてこれを繰り返すうちに、潜在意識に刷り込まれ、負けてばかりの人生になる。無意識に“負けるのが心地よい”という固定観念ができあがる。「そんなことはない!」という顕在意識とは相反することになる。これは“裏の目標”というらしい。
法則に抗う方法はあるのか
これに対する戦法は人類がこれまでにいくつも編み出してきている。『時間を短く区切る』『作業を細分化する』『計画を立てる』『進捗を評価する』『最初に最も嫌なタスクを片付ける』などがあるが、この中で一番難しいのは『最初に最も嫌なタスクを片付ける』だろう。だって、のっけから「片付く気がしないな~、面倒臭いな~」と分かっているから。
諦める=明らめる
まず、結論から言うと“先延ばしは治らない”と諦めることだ。そして、どうしてこうなっちゃうの?ということを分析して、自分の雑学ネタにしてしまう。娯楽にしてしまう。誰かに面白おかしく語れるくらいにしてしまう。ここまでできれば『諦める→明らめる』に昇華する。そうすれば、ポモドーロテクニック等で時間を区切ってトライして失敗しても「所詮人間なんてこんなもんだろ」と気に病まなくなる。でも、実際には作業は進んでいるわけだ。確実にゴールに近づいている。
“仮想ゴール”をイメージする
あとはもう、どれだけ早く始めるかで勝負が決まる。それに必要なのは、少し先の未来に強い臨場感を持てるように勉強するということだろう。『コーチング理論』とか『量子力学』とか『引き寄せ』とか。「やばい、早くやんなきゃ」と焦りの臨場感を持つか、あるいは、成果を出して優越感に満たされている自分をありありと想像するかだ。
色々やるしか、ないじゃない!
このブログも本当は30分くらいで書きたかったのに、ここまでくるのに2時間かかってる。仕事じゃないから、まっ、いいか。
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